理系女子が検証!b.glenビーグレンスキンケアって知ってる?

理系女子のミコです。科学の知見に基づいて化粧品を調査・レポートしています。

理系女子がビーグレンの基礎化粧品を調査!QuSomeって何?

こんにちは、ミコです。

 

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リケジョ視点で、一見あやしくも見えてしまう(?)インターネット販売の化粧品を中心に調査・検証していきます。

 

 

さてさて、今回ピックアップするのは

基礎化粧品ブランド

ビーグレン(b.glen)」です。

 

 

 

 

 

メディカルコスメ、ビーグレンを調査!

 

疑問① ビーグレンコスメはどうやって生まれたの?

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米国の薬学博士であるブライアン・ケラー博士が研究をする浸透テクノロジーの成果である、「QuSome」を美容へ応用させたスキンケアが、ビーグレンです。

 

 

 

 

疑問② ビーグレンの特徴は?他の基礎化粧品メーカーとの相違点について

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ビーグレンの最大の特長いわばセールスポイントであり、要になっているキーワードが、「QuSome」という技術。

 

キューゾームと読めばいいのかしらね?クゾーム?キューサム??

 

ホームページにはこのように書かれています。

 

 

先端テクノロジーのQuSome(キューソーム)で、肌に届く浸透の深度をコントロールする。

クリックで公式サイトへ飛べます。 

 

 

うーん、分かったような分からないような…。

 

 

つまりは、この技術によって化粧水や乳液、クリームが肌(皮膚)に浸透しやすくなる、効果が持続するようになる、という事になります。

 

ビーグレンを他のドクターズコスメと比較する場合、一番の特異点であり画期的なポイントは、「浸透の深さ」であると述べられています。

 

 

 

もう少し具体的に言うと、

 

「70から150ナノメートルという小さなサイズのQuSome粒子をカプセルで包み、スキンケアの基剤に混和している。これが有効成分とともに皮膚の角質層まで届き、損傷のある部位にとどまる。」

 

という原理なんだとか。

 

 

本当に?

その証拠を探していきましょう。

 

 

 

 

疑問③ QuSome(キューソーム)について詳しく知りたい!

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手がかりとして、まず株式会社ニコダームリサーチに委託した研究データがあります。

 

経皮吸収性の比較試験;QuSomeを用いた場合。クリックで詳細ページに飛べます。

 

in vitro試験のみ、6時間結果の写真のみで、いまいち釈然としません。

 

in vitro(イン ヴィトロ)試験とは、ヒトや動物の生体で行うのではなく、試験管内で行う実験のことを指します。

 

 

 

 

調べてみたところ、キューソームの技術はDDS(ドラッグデリバリーシステムの一つで、もともと創薬の分野の基礎研究として開発が進められているようです。

 

DDSは、日本語に直すと薬物運送システム。

分かりやすく言うと、薬の効果を効かせたい場所に、確実に届けるようにする技術のこと。

 

 

例えば、目薬は充血を和らげたり、雑菌を殺す抗菌作用を「眼」に効かせたいわけですが、眼で吸収されずに全身にまで薬がまわっても意味がありません。DDSによって、眼で吸収されるように、薬の粒の大きさや装飾が設計されているのです。

 

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ちなみに、化粧品もつくっている有名な製薬会社・医療機器、再生医療メーカーでいうと、富士フイルムが挙げられます。

 

FUJIFILMでは、このDDSの技術のひとつであるリポソーム製剤によって、がん細胞に薬を運搬し、かつとどまる時間の長さをコントロールして、大きな有効性が得られると同時に安全性も担保できるような薬剤(抗がん剤)の開発をしています。

 

 

 

 そして実は、ビーグレンもこのリポソームを応用化したテクノロジーを使っているのです。ビーグレンの場合は、ターゲットががん組織ではなく、「」になります。

 

ビーグレン化粧品は、リキッドやクリームのベースにこの「キューソーム」粒子カプセルを混ぜることで、より肌に浸透しやすく、効果が長く続くように工夫されているのです。

 

緑色のバーカプセル化していない場合、青色のバーはリポソームによりカプセル化した場合。縦軸は浸透力を示しています。クリックで学術文献へ。

 

 

検索してみると、ケラー博士は2000年代からこの技法に関する論文も多く出されていることが、分かりました。この分野の第一人者の一人であることに間違いはなさそうです。

 

 米国の非臨床試験データベースサイト「Science.gov(サイエンスガバメント)」に、論文は登録されていませんでしたが、いくつかの論文にきちんとリファレンス(引用)されていました。

 

 

 

医薬品の創薬、製剤学に用いるにしてはまだまだ現在研究中で、公開できる情報が限られる。

 

でもせっかくの素晴らしい技術だから、まずは開発にあたって必要とされるプロセスも少ない基礎化粧品としての有用性から生かしていこう世の中のたくさんの女性たちが求めている肌ケアに役立てていこう、という考えなのでしょう。

 

 

 

 

ちょっと寄り道

 

 「Beverly Glen Laboratories(ビバリーグレン ラボラトリーズ)」のホームページに、先のデータが会員限定で公開されていました。

 

安全性試験は非会員でも日本語版を読むことができます。

 

ビバリーグレン ラボラトリーズのホームページ〉 

http://www.qusome.com/wp-content/uploads/2015/03/skin1.pdf

 

➡ビーグレンのホームページ でも見られるようになりました。

 

 

 

 

私の考察ノート

 

エビデンス(科学的根拠)の有無については断言してしまうほど、私ではデータを探し出すことができませんでしたのでコメントは控えますが、

 

ビーグレンコスメティクスは、医療から美容への転用の成果

 

最新化学テクノロジーによる化粧品のイノベーション

 

そう感じました。

 

医薬品の種がうまれてから国に認められ世に出るまでには10年以上かかりますので、将来的には、QuSomeにまつわる、さらなる驚べき情報が明らかになっていくかもしれませんね。

 

 

 

まとめ

 

✑QuSomeとは?

 

・化粧品に混ぜることで、肌によりしっかり浸透し、効果を出しやすくするのに役立つ。

 

・薬の開発のために見出されたもので、創薬技術に基づいている。

 

・基礎研究が行われ、文献化もされている。

 

肌トラブルを改善するサイエンスコスメb.glen